こんにちは。サカモト歯科です。
「歯は悪くないはずなのに痛い」「こめかみや頭がズキズキする」「朝起きると顎が重くて口が開けづらい」などの症状に心当たりがある方は、顎関節症の可能性があります。
顎関節症(がくかんせつしょう)は、口の開閉に関わる関節や筋肉の不調によって、顎だけでなく歯や頭、肩、首などにまで影響を及ぼす疾患です。虫歯や歯周病と誤認されやすいですが、正しく対処しなければ慢性的な身体の不調へと発展してしまうこともあります。
この記事では、顎関節症が引き起こす「歯の痛み」や「頭痛」の原因、見分け方、そして当院での治療方法について詳しく解説します。
目次
顎関節症とは?

顎関節症とは、顎の関節(側頭骨と下顎骨をつなぐ関節)や、その周辺の筋肉などに異常が生じる病気です。
主な症状としては、
● 口を開けると「カクッ」「ジャリジャリ」と音が鳴る
● 口が大きく開かない(指2本分以下しか開かない)
● 顎の筋肉がだるい、重い、こわばる
● 噛んだときに違和感がある
といったものがあります。
ところが、これに加えて「虫歯のような歯の痛み」「片頭痛のような頭痛」など、一見無関係に思える症状も併発することがあり、患者様自身が混乱されることも少なくありません。
顎関節症による歯の痛みとは
顎関節症によって歯が痛むように感じる原因の一つは、「咀嚼筋(そしゃくきん)」の緊張や炎症です。咀嚼筋は、顎を動かすために使う筋肉ですが、こめかみ・頬・顎の周辺にあります。この筋肉に炎症やこりが起こると、関連痛(かんれんつう)といって、実際には問題のない歯に痛みが出ることがあります。とくに、奥歯や犬歯あたりに痛みを感じるケースが多く、虫歯と誤解されがちなので注意が必要です。
また、噛み合わせのズレや、片方の歯に過度な負担がかかることによって、実際に歯根や歯周組織にダメージがかかることもあります。
頭痛の原因にもなる?

顎関節症が原因で起こる頭痛は、「緊張型頭痛」といわれます。これは、顎まわりの筋肉が持続的に緊張し、頭や首、肩の筋肉も巻き込むことで血流が悪くなり、痛みとして現れる症状です。
特徴としては、
● こめかみや側頭部、後頭部が締め付けられるように痛む
● 長時間の会話や食事のあとに悪化する
● 朝起きたときに特に強い
● 市販の頭痛薬が効きにくい
といった傾向があり、放置すると肩こり・耳鳴り・めまい・不眠といった症状にまで広がることもあります。
顎関節症による痛みかどうかの見分け方
下記のようなチェックポイントが当てはまる場合、顎関節症が原因かもしれません。
● 歯の痛みが複数の場所に移動する
● 歯科で虫歯や歯周病の異常が見つからなかった
● 噛み締めや歯ぎしりの自覚がある
● 朝起きると顎がだるい、こわばる
● 口の開け閉めで音が鳴る、開きにくい
● 頭痛や肩こりが慢性的に続いている
これらに当てはまる場合は、歯科医院での詳しい診察をおすすめします。
当院で行っている顎関節症の治療法
当院では、患者様の症状や噛み合わせの状態を詳しく診査し、それぞれに合った治療法をご提案しています。
ナイトガードの作製
夜間の歯ぎしり・食いしばりが原因となっている場合には、オーダーメイドのマウスピース(ナイトガード)を保険適用で作製し、顎関節にかかる負担を軽減します。
噛み合わせの調整
上下の歯が適切に当たるよう微調整を行うことで、咀嚼筋への負荷を緩和します。偏った噛み合わせは、関節や歯へのダメージを加速させてしまいます。
生活習慣のアドバイス
食生活・姿勢・ストレス管理なども重要な要素です。当院では、セルフケアや日常での注意点についても丁寧にご説明しています。
まとめ
顎関節症は、単なる「顎の病気」ではありません。放置すれば歯の痛みや頭痛、肩こりなど全身に広がる不調の原因になります。
「虫歯じゃないのに歯が痛い」「マッサージに行っても頭痛がよくならない」、そんなお悩みがある方は、ぜひ当院にご相談ください。当院では、顎や歯の状態だけでなく、生活習慣まで含めた包括的な診療を行っております。お気軽にご来院ください。
当院の顎関節治療に関する詳細はこちら▼
https://sakamoto118.sakura.ne.jp/wp/temporomandibular/


