Tag Archives: 入れ歯

Dentists are discussing dental problems at report x-ray image on

入れ歯の作製方法

2023年5月20日

入れ歯を作製する場合は期間がかかります。どうしてすぐ完成しないのかを入れ歯の作製手順について説明します。

入れ歯の作製手順

①入れ歯を作る際、お口の中を検査し、残っている歯の状態、歯がない部分や粘膜と骨の形、上下の咬み合わせの状態などを確認し、バネ(金具)をどの歯につけるか、床(土台)の大きさなどを設計する必要があります。

②歯や粘膜の状態を確認した後、型取りをします。多くの場合は、1度の型取りでは細部まで形を取るのは難しいです。よって1回目の方を取った後にその患者様のお口に合わせたトレー(枠)を作る事があります。これを個人トレー(その患者様用のトレー)といいます。そしてその個人トレーを使って精密な型取りをしていきます。

③その個人トレーを使って2度目の型取りで作成される模型(精密模型)で入れ歯を作っていきます。さらに入れ歯の型取りはお口の中の大部分を型取りをする必要があるため、2回で終わらない場合もあります。

④最終的な型どりが終了した後、咬合床(入れ歯の土台)と言われる咬み合わせを記録する装置をつくります。患者様がどういう咬み合わせでなのかを記録する作業になります。総入れ歯と部分入れ歯の場合でこの咬み合わせを記録する方法が少し異なります。歯がない部分が多い場合の方が作業が増える事が多いです。

⑤咬み合わせを記録した後、模型上で土台に歯を並べていきます。そして入れ歯が完成する前に、一度患者様のお口の中でその入れ歯が合っているかどうかを確認する作業へ移ります。これを試適といいます。

試適の際にチェックするポイントは咬み合わせの高さにズレはないか、残っている歯に対して問題なく人工歯が並んでいるか、前歯を含む場合は見た目に問題はないか(歯の見え方や大きさ・形、口元の感じ)などです。

⑥試適した際、問題がない場合に入れ歯を完成させます。入れ歯を完成させる時は咬んでも壊れにくい材料(プラスチック)に置き換えていきます。ただしこの作業の時に材料の収縮や膨張が生じるので、少し咬み合わせや、粘膜部の適合にズレが生じます。
なので最終的に入れ歯を装着する時はほとんどの場合は、咬み合わせの調整や粘膜部の調整が必要となります。

また入れ歯は装着時は痛くなくてもモノを咬んだりすると痛みが生じる場合があります。よって入れ歯は少し使ってもらった後に調整し、それを繰り返す必要があります。調整を繰り返すことにより徐々にその患者さんに合った入れ歯になっていきます。時間をかけて慣らしていく、使いこなすという感じです。

最後に

自費治療の入れ歯作製の場合は、より精密に仕上げるために細かな作業が増えるため、来院回数が多くなる可能性があります。

保険診療での作製の場合は、決められた作業で作製を行わないといけないため、比較的少ない来院回数で完成します。

入れ歯は粘膜と入れ歯の間(入れ歯の下)にモノがつまりやすかったり、バネが掛かっている歯に汚れが溜まりやすくなるので入れ歯の清掃が重要です。よって入れ歯をお使いの患者様には入れ歯を清潔に使っていただくために入れ歯の清掃(専用ブラス)と洗浄(洗浄剤)と歯の清掃(歯みがき)などのお手入れが必須となります。

A set of dentures on a shiny gray background

入れ歯について

2023年4月20日

歯を失った場合、「入れ歯」(義歯)という修復法があります。
歯が抜けたまま放置すると、食事や会話、見た目に影響するだけでなく、残っている歯への負担が増して歯が折れたり、歯周病が悪化したりと、様々なトラブルを引き起こすので失った歯を補う必要があります。
ただし、入れ歯といっても「総入れ歯」(歯が全くない場合)と「部分入れ歯」(1部の歯がない場合)の2種類があります。
また、装着感に優れた薄いもの、割れにくい硬いもの、金属のバネがない見た目が自然なものなど多種多様です。
当医院では、患者さんのご希望をお聞きし、検査・診断を行い、患者様ひとりひとりに合った入れ歯をご提案していきます。

保険入れ歯・自費入れ歯

1.費用・期間

保険入れ歯は、安価な材料を使用し、約1カ月で完成する。
自費入れ歯は、高価な材料を使用出来るため、費用負担が生じる。さらに精度を高めるために期間がかかる。

2.装着感

保険入れ歯は、設計や型取り、作製工程に制限があるなかでの仕上げになる。
自費入れ歯は、時間をかけて設計や型取りができ、専門の歯科技工士により作製されるため、完全オーダーメイドとなり装着感の向上が期待できる。。

3.残っている歯への影響

保険入れ歯は、残っている歯に単純にバネをかけるため、負担がかかりさらに歯を失う原因になりやすい。
自費入れ歯は、バネと入れ歯本体から歯を守るように設計されるため、残っている歯が揺れるのを防ぎ負担を軽減するようになっている。よって歯を守る設計がされている。

4.見た目

保険入れ歯は、基本的に歯がない隣にバネをかけるので、前歯なら目立つ場合が多い。
自費入れ歯は、バネが見えにくい構造、目立たない構造など自由設計ができる。

保険入れ歯と自費入れ歯の大まかな違いは、結論から申し上げますと品質(装着感・審美性・耐久性・安定性・機能性など)です。高品質を求める方は自費入れ歯を検討される事をおすすめします。
一方、質よりコストを重視したい・とりあえず入れ歯が必要な方は保険入れ歯のほうが満足度が高いでしょう。
しっかり咬める入れ歯は体の健康にメリットが多いです。

また、入れ歯ではなく「インプラント」という治療法もあります。
インプラントは骨とくっついて動かないので、しっかり咬むことが出来ます。
ただしインプラント手術が怖い・したくないといった理由もあると思います。

当医院では、患者様にとって最適で最善な治療法を提案して決めていきますので、安心してご相談下さい。