炭酸水には、食べ過ぎ防止や便秘解消、疲労回復、肩こりの改善など、さまざまな効果があります。しかし、飲み過ぎると体に悪影響を与えてしまうこともあるようです。
食べ過ぎ防止や便秘解消
食前に炭酸水を飲むとお腹が膨れ、食べ過ぎを防げます。
また、胃や腸の血管を刺激することで、それらの働きを改善します。胃や腸の働きが良くなると便を排出しやすくなり、便秘解消にもつながります。硬度の高い炭酸水だと、より便秘解消に期待できます。
疲労回復や肩こりなどの改善
炭酸水には、疲労回復の効果もあるそうです。人は疲れを感じると、体内に水素イオンをため込む傾向にあります。炭酸水によって胃や腸の働きが良くなると、体内に水分が吸収され、尿量が増えます。このとき、尿とともに水素イオンも排出されるため、疲労が回復しやすくなるようです。
また、炭酸水を飲むことで血中の二酸化炭素濃度が上がり、酸素を運搬するために血行が改善されることもあります。血行が改善されると、肩こりや冷え、むくみも解消できるでしょう。
炭酸水による悪影響
レモンやグレープフルーツなど、柑橘系フレーバーの炭酸水には、クエン酸が加わっていることが多く、酸性度が高いです。酸性度の高いものを飲み続けていると、酸蝕歯(さんしょくし)になる恐れがあります。
また、炭酸水を飲み過ぎると胃が荒れて、腹痛や下痢を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
酸蝕歯とは?
歯の表面のエナメル質が酸によって侵蝕された状態のことで、歯を失ってしまう原因の1つとされています。
歯に酸が触れると、エナメル質が一時的にやわらかくなります。この状態のときに強い力で歯磨きをしたり、硬いものを食べたりすると、エナメル質がすり減り、薄くなってしまいます。これが進行すると、象牙質まで露出し、知覚過敏になる恐れもあります。
通常時は、唾液が口内の酸を中和し、エナメル質を硬化させているため、心配ありません。しかし酸性度の高いものを頻繁にとり続けていると、修復の速度が遅くなり、酸蝕歯になってしまう恐れがあります。
酸性度の高い飲食物は、果物やドレッシング、炭酸飲料、ワイン、栄養ドリンクなどがあります。
飲み物が直接歯に触れるのを防ぐため、ストローを使って飲むことで、酸蝕歯になるリスクを軽減できます。
また、飲食後にシュガーレスのガムを噛むことで、口内を酸性から中性に戻すことができます。
そして酸蝕歯は、自分では気づきにくいものです。早期発見するためにも歯科医院を定期的に受診しましょう。