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顎関節からカクカクと音が鳴るけど痛みはない場合も顎関節症になる?

2024年7月18日

こんにちは。サカモト歯科です。

この記事では、顎関節症について詳しくお話しします。

これは顎関節症?

顎関節症は、「クリック音」や「開口障害」、「関節の痛み」という3つが揃って起こることが多いと言われていますが、痛みがないケースも多いのが特徴です。お口を開け閉めする時に「カクカク」「ガクガク」と音がして開け閉めしにくい場合、顎関節症の可能性があります。つまり、痛みがない場合でも、このような音をはじめ、顎関節症に当てはまる他の症状があれば顎関節症のリスクは高くなります。顎関節が鳴る音を「クリック音」と言い、これは顎関節がズレることにより生じます。しかし、クリック音が鳴ったら絶対に顎関節症というわけではありません。

クリック音ってそもそも何?なぜ顎が鳴る?

顎関節症が原因で起こる関節のズレる音は「ガクガク」「カクカク」という音が特徴です。こういったクリック音は、下顎の捻じれや噛み合わせが良くないことが原因で引き起こされる症状です。噛み合わせが正常でないと、咀嚼状態も悪くなり、食べ物を噛み砕きにくくなります。自然と噛みやすい方にズラして噛んでしまうようになり、片方の顎の筋肉や靭帯にだけ負荷がかかってしまいます。この状態が継続されることで、下顎の動きを円滑にする役割を持っている軟骨組織や靭帯が下顎頭に押し出されます。

下顎が捻れている状態のまま開口すると関節の音が鳴るという仕組みになっているのです。顎が鳴ること自体は顎関節症以外にもある症状ですが、クリック音が鳴る場合は、顎関節症のリスクが高くなります。クリック音は、カクカク、ガクガクといった音のほかにも下記のような音も鳴ります。

【クリック音の例】

・コッキン
・カックン
・ジョリジョリ
・ジャリジャリ
・シャリシャリ
・バリバリ
・ガリガリ
・バキバキ
・バキッ

こういったいろいろな種類の音があるのは、顎関節の状態によって違うほか、聞こえ方は人によって違うためです。カクカクという音のイメージが大きいと思いますが、聞こえ方は様々なので医師に伝えるときは、いろいろな擬音語で表現してみてください。上記のような音が鳴る場合は、顎関節症の可能性が高くなります。

こんな症状があったら要注意!

顎の音が鳴るだけならほかの疾患の可能性もあります。しかし下記のような症状も見られる場合は、顎関節症を発症していたり、すでに顎関節症が進行している疑いが強くなるので注意しましょう。

✔️お口の開け閉めをした際に顎関節に痛みを感じる
✔️お口が指2本分以上開きにくい
✔️耳鳴りがする
✔️顔が歪んでいるように感じる
✔️肩こりや頭痛などの全身不調がある
✔️噛み合わせに違和感や変化が見られる

クリック音が鳴るだけでなく、このような症状も見られる場合は早いうちに医師のカウンセリングを受けましょう。また、音が鳴る症状が一時的になくなるということもありますが、顎関節症が治ったわけではありません。ずれたまま治っているだけか、あるいは関節円板が一時的に元に戻っているかのどちらかである可能性が高いため、放置せずに一度診てもらうと安心です。

顎関節症の原因や進行リスク

下記のような習慣や癖は顎関節症の原因となるほか、悪化させる原因になるので注意しましょう。

①歯ぎしり・食いしばり
②外傷
③片側噛み
④うつ伏せ寝や頬杖、猫背などの習慣
⑤歯を削る治療による修復物
⑥ストレスや疲労

当院の顎関節症に関する治療

当院は顎関節症に関する診断や治療も行っております。患者様の状態をしっかり把握したうえでより適切な改善および治療方法をご提案させていただきます。まずはゆっくりお話しをお聞かせください。詳細は下記の公式ホームページから確認できるのでぜひご覧ください。

https://sakamoto-dent.net/temporomandibular/

まとめ

顎の音が気になる、顎の辺りに違和感を感じる、お口を大きく開くと痛む…など、顎関節症かも?と疑うような症状がある場合は、早めに病院を受診しましょう。痛みがない状態でも進行している可能性もあります。

顎関節症とは?

2024年5月21日

こんにちは。サカモト歯科です。

今回の記事では顎関節症について解説していきます。

顎関節症は想像以上に身近な病気

顎関節症という名前を聞いたことがある人は多いと思いますが、「自分はならない」と思っていませんか?

実は、顎関節症は、2人に1人はなるといわれている(軽度の症状を含む)ほど身近な病気です。なかでも男性よりも女性が発症しやすく、その差はおよそ2〜3倍にもなります。

顎関節症の特徴

症状は、軽度から重度なのか状態によってそれぞれ多少の違いはあります。しかし、主な症状としては口を開こうとすると耳の穴の前にある顎関節が痛んだり、顎を動かすための筋肉が痛むといった症状があげられます。また、大きく口をあけられなかったり、口を開け閉めした時に音がするなどの症状もあります。

「音が気になる」というケースでの改善方法は手術しかないので、症状が音だけならば手術まではするべきではないとされています。音が出るという症状以外にも、顎関節や顎を動かす際の筋肉の痛みや口の開けにくさなどがあります。

こういった機能性の影響も感じて気になる人は、治療が必要になることも多いです。とはいえ、顎関節症の治療はまだ主流ではなく、実際に治療が必要とされるのは、自覚症状がある人のなかでもわずか5%程度といわれています。

顎関節症セルフチェックリスト

顎関節症は初期状態の場合は自覚しづらいことも多いのが特徴です。下記の症状に当てはまる場合は、顎関節症の可能性があります。

  • ● 口を大きく開いたり閉じたりした時に痛み、その症状が1週間以上続いている
  • ● 食事をしているときに際顎関節が痛む
  • ● 口を開けた時に「カクッ」という音が鳴る
  • ● 口を大きく開けられない
  • ● 顎が外れてしまうことがある
  • ● 顎まわりの筋肉に痛みを感じる
  • ● 頭痛や肩こり、めまいや耳鳴りなどの不調がある
  • ● 目の疲れや充血、または涙が出るといった症状がある

顎関節症はどうやって診断される?

何らかの症状が気になって歯科医院を受診した場合、まずは顎関節症かどうかの診断が行われます。歯科医院によって多少の違いはありますが、前述した症状があり、他の病気との関連性が見られない場合は顎関節症と診断されます。

問診では症状がいつ頃からはじまったか、どう変化したのかをお聞きしながら日々の生活習慣や姿勢もチェックしていきます。場合によってはレントゲン撮影やCT検査なども行われます。

痛みや口の開けにくさなどは、親知らずのトラブルや他の病気でも出る可能性のある症状なので、顎関節症以外の症状はないことを前提として診断する必要があります。

顎関節症の原因6選

顎関節症を引き起こす原因はさまざまあり、ひとつに断定することはできません。

ひとつひとつの小さな要因が集まることで、症状が引き起こされると考えられています。顎関節症になる原因として考えられるものの例を具体的に見てみましょう。

もともとの顎や顎関節を動かす筋肉の構造的な弱さ

顎や顎関節を動かす筋肉の構造がもともと頑丈でなく弱い場合に顎関節症の症状が出やすくなるといわれています。

外傷によるもの

転倒や人と衝突するなど、外傷により下顎をぶつけて顎関節を傷つけてしまったケースでも症状があらわれることがあります。

生活習慣や癖によるもの

うつぶせで寝てしまったり、食いしばりや歯ぎしり、姿勢が悪い状態の継続やストレスの蓄積なども
咬み合わせに悪影響を及ぼし顎関節症を招く原因となります。

治療した入れ歯や歯の被せ物が合っていない

治療による入れ歯や咬み合わせが合っていないと咬み合わせが悪くなり、顎関節症を引き起こすことにつながります。

顎を使いすぎることによるもの

大きく口を開ける動作を繰り返したり、硬いものを食べる習慣がある人は顎を酷使してしまい、
顎関節症を招く原因となります。また、咬む歯が左右どちらかに偏ってしまっている場合も要注意です。

心の不安定にさによるもの

不安因子があったり、睡眠障害やうつ状態も顎関節症の引き金となることがあります。睡眠時間はしっかり確保して心の健康も整えましょう。

当院の顎関節治療

当院では顎関節症で悩む患者様に対し、それぞれの症状にあった治療をご提案しております。

保険診療による対処療法はもちろん、自費診療による対処療法も行っております。薬による対処法をはじめ、関節内注射やマウスピースの装着、頸椎の矯正や超短波温熱療法などがあります。対処療法を行っても、改善が見られない場合は根本治療、いわゆる歯列矯正治療が必要になります。

当院の顎関節治療の詳細はこちら▼
https://sakamoto-dent.net/temporomandibular/

まとめ

顎関節症はどの年齢でも起こる可能性がある疾患です。およそ10代後半から多くなり、20〜30代をピークとして患者数は多くなっています。

歯ぎしりや食いしばりなどをはじめ、頬杖をつく、うつぶせで寝るなどの生活習慣や癖が影響して起こることも多いので、改善できるものは意識的に改善していくようにしましょう。ストレスを溜め込まないように適度にリフレッシュすることも大切です。

顎関節症は、専門的な治療を行うことで改善が見込めます。辛い状態をそのまま放置せずに、お困りの方はぜひご相談ください。