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健康な舌の比較イラスト

舌苔とは?

2023年2月21日

舌につく細菌のかたまりは舌苔(ぜったい)と呼ばれ、灰白色または黄白色をしています。
舌苔はお口の中の粘膜が剥がれたもの、食べかすや唾液の成分、さまざまな細菌、白血球や色素からなっています。
舌炎や口臭(揮発性硫黄化合物)や味覚障害などの原因になります。

舌苔がつきやすい人

・抗生物質の長期服用
・全身疾患(糖尿病・十二指腸潰瘍・シェーグレン症候群)がある
・間食することが多い
・食後に歯磨きしない(不潔になり舌苔が付きやすくなる)
・口で呼吸している(口腔乾燥)
・口を開けていることが多い(口腔乾燥)
・過度なストレスが続く
・舌の運動が活発でない

舌苔が多くついていると、口臭だけではなく味覚の低下になる可能性があります。

味覚とは、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)の1つで、お口の中で食べ物に応じて認識される感覚です。味を感じるのは、舌の表面にたくさん存在する味蕾(みらい)という組織です。

この味蕾が舌苔に覆われてしまうと、味を感じにくくなり、食べ物がおいしく感じないといった事になってしまう場合があります。

舌苔を除去することは、口臭予防だけではなく、食事をおいしく食べられることにもつながります。

舌苔がつきやすい場所は、舌の中央から後方にかけての奥の部分です。舌の付け根に近い奥の部分は唾液で洗い流されない、または舌の運動時に上あごとこすれることが少ないので、細菌の増殖にとっては好都合となります。

こうしたことから、舌苔は舌の後方部からつきはじめ、時間が経つにつれて奥から前のほうに増えてくると考えられています。
舌苔がついているかどうかは、舌を前に出して舌の奥の部分を確認しましょう。

舌苔を取り除くには

舌苔の除去には賛否両論ありますが、摂食嚥下障害や要介護高齢者の方など、自立して歯ブラシが困難な場合に行いことが推奨されています。

舌苔がたまると口臭の原因となったり、舌苔の細菌を誤嚥して肺炎をもたらすこともあります。そのため、口臭が気になる人は舌苔を取り除くことをおすすめします。

舌を傷つけず、効率よく舌苔を取り除くには、舌ブラシを使用することが効果的です。
奥から前方へ軽い力で数回かき出します。やさしく奥から前へ舌苔を除去します。

たくさん付いていても、無理して1回で取り除こうとせず、日数をかけて少しずつ舌苔を取り除くようにして下さい。
ただし、舌は傷つきやすいため、過度なケアは逆効果です。1日1回にとどめましょう。

全身疾患が原因の場合はその疾患の治療を優先します。