Tag Archives: 歯列矯正

Portrait of a cute little girl looking at her teeth after doing teeth surgery in a pediatric stomatology while sitting in stomatology seat.

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

2023年8月30日

こんにちは。サカモト歯科様です!

この記事では小児矯正における、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについて解説していきます。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

歯列矯正とひとことで言っても、ワイヤー矯正やマウスピース矯正と種類があり、さらにそのなかにも種類があります。まずは、2つの違いを見てみましょう。

取り外せるか固定されているか

まずひとつめの大きな違いは矯正装置を取り外しできるか、固定式かという点です。ワイヤー矯正はほぼすべて固定式でできており、矯正装置の着脱は基本的に歯科医院で行われます。自分では着脱できませんが、その分効率よく矯正治療を行えます。歯科医師または歯科衛生士が来院ごとに調整やクリーニングを担当します。

一方で、マウスピース矯正は取り外しができるのが特徴で患者様自身で着脱が可能です。自由度は高いですが、その反面、お子さま自身が治療へのモチベーションをもって治療にのぞむ意志がないと治療は計画通りに進みません。こういった特徴もふまえた上でお子さまに適した方法を選ぶことが重要です。

痛みの大きさ

ワイヤー矯正は唇や頬にブラケットやワイヤーが当たったり、締め付けられるような痛みを感じるリスクが高いですが、マウスピースは比較的痛みが少ないといわれています。もちろんマウスピース矯正でも痛みが全くないというわけではなく、器具がすれるような痛みはありませんがマウスピースを付け替えるときには多少の違和感を感じることはあります。痛みに弱いお子さまにはマウスピース矯正がおすすめです。

見た目が目立つか目立たないか

従来からのワイヤー矯正は、歯表面や裏側にブラケットと呼ばれる器具や針金、バネを装着して矯正治療を行います。金具は笑った時に目立ってしまうことが多く、気になるお子さまもいらっしゃるかもしれません。しかし現在はブラケットも透明なものが多く、白いワイヤーもあるので、見た目が気になる人はそちらを選択することも可能です。歯の裏側に装着する矯正であれば見た目は気になりません。

マウスピース矯正は透明な見た目をしているので基本的に見た目が目立ってしまうことはありません。ただし、小児矯正で使用されるプレオルソなどは透明ではなく青色なので多少目立ってしまう可能性があります。

ワイヤー矯正にもマウスピース矯正にも矯正装置には様々なものがあり、症状やお子さまの性格にあったものを選ぶことが重要です。さっそく当院で取り扱っている「床矯正」と「プレオルソ」について解説していきます。

当院で取り扱っている「床矯正」と「プレオルソ」

当院では小児矯正に床矯正とプレオルソを取り扱っております。それぞれの特徴を理解してお子さまにあったものを選択しましょう。

床矯正

床矯正(しょうきょうせい)とは、歯を抜かずに「歯槽骨を広げて」歯を並べる矯正治療法です。ブラケットとワイヤーを用いて行う従来の矯正治療とは異なり、入れ歯に似た取り外しできる矯正装置を使用します。マウスピースにネジの付いた装置を使いネジを回転させることで少しずつ歯槽骨を拡げ、歯を正しい位置に移動させます。着脱ができるので、普段通りに歯磨きを行うこともでき、飲食物の制限もありません。

プレオルソ

プレオルソはマウスピース式矯正装置の一種で、4歳〜9歳までの小児の歯並びを改善する方法です。
「歯を直接動かす」のを主な目的とするのではなく、歯列を悪くしている原因となっているお口の周りの筋肉を改善することで間接的に歯並びを改善していくことを目的としています。

自由に取り外しができるので食事制限もなく、痛みも比較的少ないのが特徴です。また、歯型の採取も必要なくお子さまへの負担も少なくなります。指しゃぶりなどの癖を改善したり、舌のトレーニングにも効果的です。

まとめ

小児矯正では成人矯正では得られない効果を得ることができ、骨格的なバランスを整えることが可能です。お子さまの今後の健やかな人生のためにも不正咬合は早めに治してあげるのが良いでしょう。当院でも小児矯正を実施しておりますので、検討中の方はぜひご相談ください。

小児矯正の医療費控除

2023年8月20日

こんにちは。サカモト歯科です!この記事では小児矯正の医療費控除について詳しく解説していきます。

小児矯正は医療費控除を使える?

大人になってからでも歯列矯正治療を行うことは可能ですが、小児矯正の場合、ほとんどのケースが医療費控除の対象となります。医療費控除が適用されれば支払った税金の一部が還付されますので、結果的に金銭的な負担は軽減されます。

一方で審美目的でおこなわれる歯列矯正の場合は医療費控除は対象外になります。さっそく小児矯正における医療費控除の具体的な対象や、お金はどの程度還付されるのかなどの計算方法を解説していきます。

そもそも医療費控除とは?

医療費控除は患者様または患者様と生計を共にする家族が1年間に支払った医療費が、総額10万円を越えてしまった場合に適用されます。医療費控除を受けるためには納税先の税務署で確定申告を行う必要があります。適用が認められると、1年間のうちに支払った税金の一部が還付または減税されます。

医療費控除はひとつの医療機関での10万円以上の支払いというわけではなく、ほかの医療機関で支払った医療費も合算することができます。歯科医院のほかの医療機関で支払った料金も合算できるというわけです。さらに生計を共にする家族がいる方であれば、家族全員の医療費を合算した合計金額で医療費控除をすることが可能です。

医療費控除を受けるためには領収書が必要不可欠となります。歯科医院(またはほかの医療機関)から渡される領収書は些細な金額であっても捨てずに大切に保管しておきましょう。

お金はどのくらい戻ってくるの?

医療費控除額の最高限度は200万円ですが、どの程度お金が還付されるかは、実際に支払った医療費や所得がどのくらいあるかによって変わってきますので一概には言えません。とはいえ所得税が軽減されるため医療費の負担が軽くなることは確実です。

還付金の算出方法

①1年間に支払った医療費を計算する(1月1日〜12月31日)
②医療費控除で戻ってくる額を計算する
・医療費控除額=1年間に支払った医療費合計-受給額-10万円
または
・医療費控除額=1年間に支払った医療費合計-受給額-総所得金額の5%

受給額とは、保険金や下記の補てん分の金額を指します。
配偶者出産育児一時金、出産育児一時金、家族療養費、高額療養費、傷害費用保険金、医療保険金、入院給付金 ほか

総所得の金額が200万円未満は総所得金額の5%となり、10万円かその額、どちらか少ない方の額が適用されます。

③所得税率の確認をする
課税される所得額は下記で計算できます。
課税所得額=給与所得控除後の金額-所得控除の合計
※所得税の税率の詳細は国税庁のサイトで確認できます
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

④還付金の算出をする
還付金額=医療費控除額×所得に応じた税率
例)課税所得額が300万円で医療費を65万円支払った場合
医療費控除額=65万円-10万円=55万円
医療費控除額55万円×所得税率10%
=還付金は55,000円
このように算出されます。しかし計算方法は複雑なため、
詳細は、国税庁のウェブサイトや納付先の税務署に問い合わせましょう。

医療費控除の対象となるものとならないもの

医療費控除の対象となる支払いは治療費だけに限りません。対象となるものとならないものを整理しておきましょう。

【医療費控除の対象になるもの】

  • ・歯科医院に支払った診療費
  • ・矯正のための検査費用
  • ・矯正の治療費・矯正装置料、処置・調整料
  • ・医薬品の購入費用
  • ・治療中および治療後のお薬(鎮痛剤や抗生剤など)
  • ・通院するために支払った公共交通機関の交通費(電車代、バス代など)

【医療費控除の対象外】

  • ・通院時にかかった自家用車のガソリン代
  • ・タクシー代
  • ・駐車料金
    ※事情により公共交通機関が使えない場合は適用
  • ・口腔衛生用品(予防のためのグッズなど)
  • ・ローンや分割支払いの手数料および金利

医療費控除の手続き方法

医療費控除は、毎年2月16日から3月15日までの1ヵ月間に行われる所得税の確定申告を行い、納付先の税務署に提出することで受けられます。医療費控除は年末調整の有無に関わらず、確定申告が必要になります。手続き方法は、主に3つの方法があります。

①税務署で申請
納付先(管轄)の税務署に必要書類を持参して医療費控除の明細書に必要事項を記入
②税務署に書類を郵送
確定申告書に医療費控除の領収書(明細書)を添付し、必要書類と一緒に税務署に提出
③電子申告(e-tax)で申告
国税庁ウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」から確定申告書を作成して提出

実際に還付金が戻ってくるのには時間がかかります。申請してから1ヶ月〜2ヶ月後、自分が指定した口座に振り込まれます。

まとめ

お子さまの小児矯正が医療費控除の対象外となるかどうかは、管轄の税務署によって決定されるので、詳しくは税務署に相談しましょう!

This cute girl is getting ready for her regular dental appointment at the dentist's office checkup.pediatric medical care concept.

小児矯正にはどんな種類がある?

2023年7月24日

こんにちは。サカモト歯科医院です。
小児矯正と一言でいっても種類は様々です。

この記事では小児矯正の種類について解説致します。

小児矯正の種類

小児矯正で使用する装置は、大きく分けると下記3つの種類があります。

  1. ①可撤式矯正装置
  2. ②固定式矯正装置
  3. ③顎外固定装置

これらの装置を使用して大人になってからではできない歯列矯正を行います。

小児矯正治療は、成長段階にある子供の歯列や顎の形態を改善するために行われる治療方法です。以下には、小児矯正の主要な種類について、それぞれの適正使用年齢やメリット・デメリットについてご説明いたします。

①可撤式矯正装置

適正使用年齢:6歳から12歳
メリット:可撤式であるため、歯磨きや食事時に外すことができます。また、歯列や顎の成長を促進する効果があります。さらに、保持装置として使用されるリテーナーは、矯正治療後の歯列の安定性を保つために役立ちます。
デメリット:可撤式矯正装置は、取り外すことができる矯正装置のため、子供が自分で取り外せてしまうため、正しく装着しなければ効果が出ません。また、一部の可撤式装置は、歯に食い込むことがあり、若干の不快感を伴う場合もあります。

【子供が使う可撤式矯正装置には、以下の種類があります】

  1. 1. 拡大床:歯の間隔を広げる装置です。詰まっている歯の間にスペースを作るために使用します。
  2. 2. バイオネーター:下顎を前に成長させる装置です。歯が前に出ている場合に使われます。
  3. 3. リップバンパー:唇の力を利用して奥歯を後ろに動かす装置です。奥歯が前に出てしまった場合に使用します。
  4. 4. ムーシールド:舌と唇のバランスを整えるための装置です。受け口の治療に使用されます。

一方、固定式矯正装置は、自分で取り外すことができない装置です。装置が口の中に固定されているため、効果は出ますが、痛みが出ても自分で矯正することはできません。

②固定式矯正装置

適正使用年齢:12歳以上(全乳歯が落ちて永久歯が生え揃ったタイミング)
メリット:固定式矯正装置は、ブラケットとワイヤーを使用して歯を引っ張ることにより、個別の歯の位置を制御することができます。また、比較的効果が早く現れるため、治療期間が短いことが特徴です。
デメリット:装置が目立つため、一部の患者にとっては見た目への影響が気になる場合があります。また、定期的な調整が必要であり、口内の清掃が困難になることがあります。

【子供が使う固定式矯正装置には、以下の種類があります】

  1. 1. クワドヘリックス:歯の幅を広げるための装置です。拡大床と同じ役割ですが、骨の幅を広げることはできません。
  2. 2. 急速拡大装置:上顎の骨を割って幅を広げるための装置です。受け口の人に使用されます。
  3. 3. リンガルアーチ:歯を前に出すための装置です。受け口の不正咬合に使用されます。
  4. 4. タングガード:開咬の不正咬合の症例に使用されます。舌が前に出る癖がある子供に使用されます。

さらに、顎外固定装置は顔の外に固定される装置です。お口の中に入るケースもありますが、入らないケースもあります。

③顎外固定装置

適正使用年齢:10歳以上(大人の切歯が全て生えそろったタイミング)
メリット:顎外固定装置は、特に下顎の成長を制御するための効果があります。前方に成長しすぎた下顎を引っ張ることにより、顎の位置を調整します。
デメリット:ヘッドギアのような外部装置を装着するため、一部の患者にとっては外見への影響があります。また、常に装着する必要があるため、生活に支障をきたすことがあります。

【子供向けの顎外固定装置には以下の種類があります】

  1. 1. 上顎前方牽引装置:上顎の成長を促すための装置です。受け口の症例に使用されます。
  2. 2. チンキャップ:下顎の成長を抑制するための装置です。下顎の過成長が原因で受け口になった場合に使用されます。

その他:子どものマウスピース矯正「プレオルソ」

上記の種類とは、別でマウスピース矯正というものもあります。小児矯正のもっとも大きなメリットの1つが、顎の発育を治療に利用できるということです。
プレオルソという矯正治療は、顎の成長期にしか効果を期待できない矯正方法のため、特に4歳から10歳までの子供の骨が柔らかい時期に効果が期待できます。プレオルソは、「マウスピース型矯正装置」として使われ、口周りの筋肉を訓練して歯を動かす治療法です。例えば、「お口ポカン」や「口呼吸」といった心配される問題を改善し、鼻呼吸を促すことができます。

プレオルソの利点としては、使う時間が寝る時と家にいる間の1時間のみで、マウスピースを取り外すことができる点です。そのため、学校や幼稚園、保育園に持ち歩く必要がなく、他の人には治療中であることが分からないので、お子さまには負担が少なくなります。
プレオルソ矯正のデメリットとしては、効果が現れるまでには、時間がかかる場合があります。また、 毎日の装着が必要であり、子供には毎日の習慣づけと忍耐力が求められるかもしれません。プレオルソ矯正治療ではご希望の歯並びに改善しない場合は、本格矯正が必要な場合もあります。

まとめ

しっかり診断してもらい、お子さまに適した装置を選択することが重要です。また、小児矯正は歯列矯正を始めるタイミングも大事になります。早く始めてしまうと期間が長期に及んでしまうため、適切なタイミングで治療を始めることが重要です。

当院では、無料の矯正相談を行っております。
その場で矯正治療をするか決定する必要はございません。
一旦、無料カウンセリングで話を聞いた上で、ご自宅でじっくりとお考え頂きご検討頂くことも可能です。

私たちは、患者さんのお気持ちを第一に考えます。
お気軽にご相談下さい。

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