こんにちは。サカモト歯科です。
親知らずの抜歯は、多くの人が経験する歯科治療のひとつですが、片側の親知らずを抜いた場合、もう片方も抜く必要があるのかという疑問を持ったことはありませんか?
本記事では、親知らずの抜歯について詳しく解説しつつ、右の親知らずを抜いたら、左の親知らずも抜かないといけないのかどうかについてお答えしていきます。
そもそも親知らずを抜歯する理由は?
親知らずを抜く理由はさまざまです。主な理由として下記のようなものが挙げられます。
✔️痛みや腫れがある
親知らずが正しく生えてこない場合、歯茎や周囲の組織に炎症を引き起こすことがあります。
✔️虫歯になっている
親知らずは位置が悪く、歯ブラシが届きにくいため、虫歯になりやすいです。
✔️周囲の歯に悪影響を及ぼす
隣の歯を押して痛みや歯並びの乱れを引き起こすことがあります。
片側を抜いたらもう片方も抜歯が必要なわけではない
上記のような理由で右側を抜歯した場合、その原因が右側だけに存在していたのであれば、左側の親知らずを必ずしも抜く必要はありません。
親知らずは左右それぞれに独立した状態であり、別物です。右側が問題を起こしていたとしても、左側が健康上特に症状がなければ、抜歯の必要はありません。
例えば、右の親知らずが斜めに生えて隣の歯に悪影響を与えていたとしても、左側の親知らずがまっすぐ生えており問題がなければ、そのままにしておいても良いのです。
下記のような場合は、左右両方の抜歯をするのが良いでしょう。
・両方の親知らずが共に問題を抱えている
・将来的にトラブルが予測される
・歯列矯正治療や外科手術の一環として必要な抜歯
これらに該当しない限り、片方の親知らずを抜いたからといって、もう片方も必ず抜く必要はありません。
上下も同じ。しかし噛み合わせに注意
右側を抜いたからといって左側を抜くという必要がないように、上の歯と下の歯の関係性についても同様です。
「上の親知らずを抜いたから、下の親知らずも抜かなければならないのでは?」という疑問を持つ方もいますが、結論から言うとこれも必須ではありません。
しかし上の歯を抜いた場合に考慮すべき点として「噛み合わせ」があります。下の歯が残っていても、噛み合わせが悪くなることで下の親知らずが伸びてしまい、歯茎や周囲の組織に問題を引き起こすことがあります。
こうした場合に限り、下の親知らずも抜歯が検討されることがあります。
親知らずを抜くときの判断基準
親知らずを抜くべきかどうかを判断する際には、下記が主な基準になるので覚えておきましょう。
①症状があるかどうか
痛み、腫れ、炎症などの症状がある場合は抜歯が必要です。
②親知らずの位置は正常か
斜めや横向きに生えている場合、隣の歯や歯茎に悪影響を与える可能性が高いです。
③検査結果による歯科医師の判断
レントゲン写真などで親知らずの状態を確認し、抜歯が必要と判断されることがあります。
④将来的なリスクがあるかどうか
現在は問題がなくても、将来的に炎症や虫歯のリスクが高い場合、予防のために抜くことがあります。
親知らず抜歯後のケアと注意点
親知らずを抜歯した後は、以下のポイントに注意してください。
・歯磨きや傷口のケアをしっかり行い抜歯した箇所を清潔に保つ
・歯科医師の指示に従って腫れや痛みへの対処をする
・抜歯後に激しい痛みや出血が続く場合など、異変を感じたら早めに歯科医院を受診する
まとめ
親知らずの生え方や生える本数、時期は個人差が大きいため、状況に応じた判断が重要になります。右の親知らずを抜いたからといって、左も抜かなければならないわけではありません。
また、上の歯と下の歯についても同様です。
当院では、親知らずを残しておくメリットも考慮した上で、抜歯をした方が良いケースと抜歯をしなくても大丈夫なケースを慎重に判断して患者様それぞれにあった方法をご提案しております。
親知らずについて不安なことや疑問がある場合は、お気軽にご相談ください。
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