こんにちは。サカモト歯科です。
顎関節症(がくかんせつしょう)は、顎の痛みや不調を引き起こす疾患で、症状の程度によっては日常生活に大きな影響を与えることがあります。本記事では顎関節症の主な原因を解説しつつ、予防方法や症状などについて詳しく解説します。
目次
顎関節症の原因
顎関節症の原因は下記のようにさまざまなものがあります。なかでも咬み合わせの異常によるものが多いといわれており、癖や習慣によって悪化してしまうので注意が必要です。
うつぶせ寝や歯ぎしり、食いしばり、頬杖、咬み癖などさまざまな要因があり、姿勢の悪さやストレスなども咬み合わせに悪影響を及ぼします。
①ストレスと緊張
現代ではストレスや緊張も顎関節症を引き起こす一因とされています。ストレスや緊張感によって無意識に顎を強く噛みしめてしまう人も多く、
そういったことが何度も起こると顎の筋肉が緊張して痛みを引き起こします。
②歯ぎしりや食いしばり
多くの人が無意識に行う歯ぎしりや食いしばりも顎関節症の原因であり、悪化させる要因のひとつです。これに加えてうつぶせで寝ることや頬杖、噛み癖や姿勢の悪さなども顎関節に過度の負担をかけ、痛みや違和感を悪化させる原因となります。
③不正咬合と歯の問題
不正咬合(=歯の噛み合わせの問題)も顎関節症の原因の多くを占めています。噛み合わせが正しくないと、力が均一に分散されないため、顎関節に負担がかかり、痛みを引き起こします。
④外傷や事故などによる外的な刺激
怪我や事故など、直接的な衝撃も顎関節症の原因となります。たとえば、スポーツや交通事故などで顎を打撲すると関節に炎症が起こることがあります
顎関節症の症状
顎関節症は症状も人によって様々ですが、代表的なものとして下記のような症状が表れます。
・顎の痛み
最も一般的な症状で顎の周辺や耳の前に痛みを感じることがあります。痛みの程度は人によって異なります。
・顎から音がなる(クリック音やカクカク音)
顎を動かす際に、カクカク音やクリック音がすることがあります。
・顎が開きにくい
顎が開きにくくなることがあり、食事や会話が困難になることがあります。
・他の部分の不調
頭痛や首・肩の痛みなど、他の部位にも影響が及ぶことがあります。
・耳の不快感や耳鳴り
耳の中に圧迫感を感じたり、耳鳴りがすることもあります。
顎関節症の治療方法
顎関節症は珍しい症状ではないため治療せず放置してしまう患者様も多いですが、何もせずに放っておいてしまうと、咬み合わせのバランスがさらに崩れてしまう、顎が疲れやすくなったり頭痛や肩こりが悪化するなど、日常生活にも支障が出て生活の質が落ちてしまいます。顎の違和感を感じたら放置せず、病院でしっかり診てもらいましょう。
当院では顎関節症に悩む患者様に対し、下記のような治療を行っております。
①保存療法
ストレス管理や癖や生活習慣の改善を行うことで、症状を緩和します。
②薬物療法
鎮痛剤を使用して痛みを和らげ、筋肉の緊張を緩和します。
③理学的療法
顎の筋肉をほぐして関節の動きをよくする運動を続け、顎関節の動きや位置を改善するなどの理学的療法も行われます。「大開口練習」や「円板整位運動」、「下顎頭可動化訓練」などがあります。また、マッサージによって顎関節症を改善させる治療も普及してきており、マッサージでほぐす方法も行われます。おうちで行えるマッサージや軽い運動なども教えてもらえます。しかし、間違えた方法で行なってしまうと逆に悪化してしまうリスクもあるため、マッサージなどを行う際は必ずプロに指導を受けるようにしましょう。
④手術療法や歯列矯正療法
上記のような治療を行っても効果がない場合や根本的な原因を取り除きたい場合は手術や歯列矯正治療などの治療が必要になります。これらを希望する場合は担当医としっかり相談して決めるようにしましょう。
顎関節症の予防方法
顎関節症の予防や改善のために、日常生活でできる対策もあります。顎関節症を悪化させるような習慣や癖を意識的に直すことを意識し、顎の筋肉をほぐすストレッチやエクササイズを取り入れると良いでしょう。ストレスや緊張を軽減するために、リラクゼーション法や趣味の時間を設けることも大切です。
まとめ
顎関節症は珍しい病気ではなく、多くの人が抱える悩みの一つです。顎関節症の原因や症状を理解しておくことで、予防を実践し早い段階で違和感に気づいて適切な治療を受けることができます。
もしも顎に不調を感じた場合は早めに歯科医院を受診しましょう。当院では顎関節症の診断や治療、日常生活における指導などを行なっております。お悩みの方はぜひご相談ください。
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