こんにちは。サカモト歯科です。
歯科医院で行われる予防処置はさまざまありますが、なかでもフッ素塗布とシーラントは、どちらも虫歯予防に非常に効果的な方法として、歯科医院でよく利用される処置です。本記事ではフッ素塗布とシーラントの特徴や効果について詳しく解説します。
目次
フッ素とシーラントとは?
フッ素塗布は、歯のエナメル質を強化する役割があります。一方、シーラントは、奥歯の溝やくぼみに塗布する樹脂で、食べ物のカスや細菌が歯の溝に入り込むのを防ぎ、虫歯のリスクを減らす効果があります。
フッ素塗布の効果とメリット
フッ素塗布は、歯のエナメル質を再石灰化することで、虫歯予防に大きな効果があります。エナメル質は、日常の飲食によって酸による攻撃を受けることが多く、これが虫歯の原因となります。フッ素は、このエナメル質を強化して酸に対する抵抗力を高めることで、虫歯の進行を防ぎます。また、フッ素には、虫歯の初期段階である「白斑」を修復する効果もあります。フッ素塗布は、特に子どもに効果的ですが、大人でも虫歯リスクが高い人にはおすすめの処置です。
フッ素塗布を受ける頻度
歯科医院で行うフッ素塗布は、通常3か月から6か月ごとに受けるのが良いとされています。フッ素塗布を定期的に行うことで、歯の健康を長期間にわたって維持することが可能です。また、自宅でのケアはフッ素入り歯磨き粉を日常的に使用することがおすすめです。
シーラントの効果とメリット
シーラントは、無色透明か白色の薄い樹脂で、歯に塗布した後特殊な光を当てることで硬くなり、特に奥歯の溝やくぼみに虫歯ができやすい子どもに対して有効な処置です。奥歯は噛み合う面に多くの溝があり、その溝に食べ物のカスやプラークが溜まりやすく、ブラッシングでも落としにくい構造をしています。これが虫歯の原因となります。シーラントを使って溝を埋めることで、食べ物のカスが溜まるのを防いで虫歯リスクを大幅に減らします。
シーラントを受ける頻度
シーラントは耐久性があり、一般的に3〜5年ほど持続します。しかし、奥歯にかかる力や食習慣によっては早く劣化することもあります。そのため、定期的に歯科医院でシーラントの状態をチェックし、必要に応じて再充填を行うことが重要になります。シーラントは、虫歯予防に非常に効果的ですが、すでに虫歯が進行している歯には使用できません。シーラントを行う前には必ず虫歯の有無を確認することが必要です。
フッ素塗布とシーラントの併用効果
フッ素塗布とシーラントは、それぞれ異なる仕組みで虫歯予防に働きますが、併用することで相乗効果が期待できます。フッ素塗布とシーラントは、特に虫歯リスクが高い子どもや、永久歯が生え始めたばかりの時期に併用することがおすすめです。
フッ素塗布とシーラントの安全性について
フッ素塗布とシーラントは、どちらも安全性が高い処置として広く利用されています。しかし、適切な量と頻度で使用することが重要になります。フッ素については、過剰に摂取すると、歯に白い斑点ができる状態=フッ素症を引き起こす可能性があるため、歯科医師の指導のもと適切に使用することが必要です。
シーラントは樹脂で作られており、身体には悪影響のない安全なものですが、シーラントが劣化した
場合、ひび割れや剥がれが発生することがあり、必要に応じて再充填を行う必要があります。歯科医院では、これらの処置を行う際、ガイドラインに基づき、安全性に十分配慮した治療を行っています。心配事や不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
フッ素やシーラント処置後の注意点
フッ素塗布やシーラントを受ける際には、いくつかの注意点があります。
【フッ素塗布】
フッ素が歯にしっかりと浸透し、効果を最大限に発揮するために、処置後30分から1時間ほど飲食を控える必要があります。
【シーラント】
シーラントを歯にしっかりと定着させるため、しばらくの間は硬い食べ物を避けることが推奨されます。
どちらの処置も、処置を受けた後のメンテナンスが大切です。
まとめ
フッ素とシーラントは、虫歯予防においてとても効果的な手段であり、歯科医院での定期的なケアと自宅でのセルフケアを組み合わせることで、健康な歯を維持できます。
特に子どもの歯は成長過程にあり、将来のお口の健康に大きな影響を与えるため、早い段階からの予防が重要です。親御さんはフッ素やシーラントの効果を理解し、歯科医師と相談しながらケアを持続していきましょう。
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