こんにちは。サカモト歯科です。
虫歯は、多くの人が一度は経験する歯の病気です。歯の表面に存在する細菌が食べ物の糖分を分解し、酸を生成することで歯を溶かし、穴を開けます。この穴が虫歯です。虫歯は早期に発見し、適切に治療することで進行を防ぐことができます。本記事では、虫歯の治療方法について詳しく解説します。
目次
虫歯の診断方法
①診察(視診/触診)
歯科医師は、まず肉眼で歯を観察し、虫歯の兆候を確認します。歯に黒い点や白い斑点がある場合、それは虫歯の初期症状と考えられます。また、探針という細い金属製の器具を使って、歯の表面を軽く突き、異常な柔らかさがないかなどを確認します。
②X線検査(デンタルレントゲン/パノラマレントゲン)
X線検査は、目に見えない歯の内部や隣り合う歯との間の虫歯を見つけるのに大変有効です。特に、歯の根元に近い部分や歯の間にできた虫歯は、X線画像で確認することができます。2〜3本など細かい部分を見たい場合にはデンタルレントゲンが用いられます。
虫歯の初期段階の治療
・フッ化物塗布
初期の虫歯の場合、フッ化物を塗布することで、歯の再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぐことができます。フッ化物はエナメル質を強化し、酸に対する抵抗力を高めます。
・シーラント処置
シーラントは、奥歯の溝を埋めるためのプラスチック製のコーティングです。これにより、食べ物の残りや細菌が溝に入り込むのを防ぎ、虫歯を予防します。特に、子供の歯に有効とされています。
初期段階の虫歯であればこれらの処置をしたあとにしっかり予防していただくことで改善が見込めます。
中期段階の虫歯治療
・コンポジットレジン充填
中程度の虫歯には、コンポジットレジンという樹脂を使った充填治療が行われます。この樹脂は歯と同じ色をしているため、見た目にも自然です。虫歯の部分を削り取り、そこにコンポジットレジンを詰めて硬化させます。
・銀歯充填
銀歯は、強度が高く、奥歯のような噛む力が強くかかる部分に適しています。
重度の虫歯治療
・根管治療
虫歯が歯の神経まで進行した場合、根管治療が必要です。これは、歯の内部にある感染した神経や組織を除去し、根管を清掃して消毒し、最終的に詰め物をして密閉する治療です。この治療により、歯を抜かずに保存することができます。
・クラウン(被せ物)処置
広範囲に虫歯が進行して歯の強度が低下した場合、クラウンを被せて保護します。クラウンは、金属や陶器、樹脂などで作られ、歯の全体を覆うことで、噛む力に耐えられるようにします。
歯の保存が難しい場合の治療
・抜歯
歯が保存できないほどひどく損傷している場合、抜歯が選択されます。抜歯後は、歯がなくなった部分に対する対策が必要です。
・抜歯はどうする?
抜歯後、インプラント治療やブリッジ、入れ歯などで失った歯を補うことができます。インプラントは人工歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する方法です。見た目も自然で、機能的にも優れています。ブリッジは隣の歯に支えを取って人工歯を架ける方法で、義歯は取り外し可能な人工歯です。
治療後のケアと予防
治療後は、虫歯の再発を防ぐために、毎日の歯磨きとフロスが重要です。フッ化物入りの歯磨き粉を使い、歯垢をしっかりと除去しましょう。また、定期的な歯科検診を受けることで、虫歯の早期発見と予防が可能です。歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニングも効果的です。
・食生活の改善も重要!
糖分の多い食品や飲料を控え、バランスの取れた食事を心がけることで、虫歯のリスクを減らすことができます。特に、間食を減らし、歯に長時間糖分が残らないようにしましょう。
治療の費用と保険について
日本の歯科治療費は、保険適用の有無によって大きく異なります。基本的な治療は健康保険でカバーされることが多いですが、先進的な治療や審美歯科治療は自費診療になることが多いです。保険適用される治療には、フッ化物塗布やアマルガム充填、根管治療などがあります。一方、インプラント治療やセラミッククラウンなどの審美治療は自費診療となります。自費診療には、安全性や機能性を重視した治療が含まれます。費用は高くなりますが、より自然な見た目や高い耐久性を求める方には適しています。
まとめ
虫歯の治療は、早期発見と早期治療が鍵です。日常的なケアと定期的な歯科検診を怠らないことで、健康な歯を保つことができます。正しい情報をもとに、適切な予防策と治療を選択し、虫歯のない健やかな生活を送りましょう