歯の治療の際に仮歯を使う事がありますが、仮歯には色々な大切な役割りがあります。
仮歯を使う治療をしている患者さんから、「仮歯で食事がしにくい」とか「取れる事があるからしっかりつけて欲しい」などとお話し頂く事があります。
しかし仮歯は治療の途中に使用する歯なので、何度も取り外しが出来るように、あえて弱くつけるという事情があります。
セメントも仮のものなので接着は弱めですし、形の調整に便利なように素材はプラスチックで出来ています。そのため強く噛むと割れることもあるのです。
このような仮歯ですが、見た目の確保、息漏れを少なくして喋りやすくするなどの役割もあります。患者さんの歯を守る為にも大事な働きがあるのです。
目次
その役割りとは
①削った歯を刺激や細菌から守る
削った歯は傷口がある状態と同じなので包帯代わりになり、汚染を防ぎ知覚過敏を起こしにくい状態にします。
②歯型を取った歯が動かないように固定する。
歯は放っておくと空いたスペースへとどんどん自然に動いてしまいます。
③噛める状態を維持する。
治療している間も、噛むという刺激に慣れておき、最終の被せ物の歯に備えます。
仮歯は質の良いスムーズな治療にとって、とても重要なアイテムなのです。
仮歯を付けているときのポイント
お掃除は丁寧にする
最終の被せ物のように隙間なく完全にあっているわけではありません。特に歯茎との境目はしっかり磨きましょう。
強く噛まない
無理に強く噛むと割れる原因になります。
出来れば柔らかいものを噛むようにするなど、噛み方に気を付けて下さい。
くっつきやすい食べものは控える
仮歯はきめの荒いプラスチックの材質なのでキャラメルやお餅、ガムなどくっつきやすい食べ物で取れてしまう事があります。
フロスや爪楊枝は控える
まだ精密な状態ではなく引っかかりやすいのでしばらくお休みして下さい。
取れた仮歯は捨てないで下さい
取れた仮歯は確認した後再度付けられる場合があります。オーダーメイドの仮歯なので捨てずに来院の際お持ち下さい。
仮歯を使った治療中はご自分の歯とは違い過ごしにくい期間になりますが、大事な役割もありますので最終の被せ物がかぶさるまで頑張って治療して下さい。
仮歯をつけている治療の中断では汚れたり、割れたり、すり減ってしまったりしてトラブルの原因になってしまいます。お口の中で長期使用することにより、虫歯の再発や歯の移動の原因にもなりますのでご注意下さい。