小さなお子様の保護者の方はお子様の歯並びにも関心があると思います。
その中の1つに指しゃぶりが歯並びへ悪影響があることをご存知の方も多いと思います。
指しゃぶりには不安や緊張を抑制する効果があるといわれており、ピークは1歳半から2歳頃です。
乳児期の指しゃぶりには口の周りの筋肉を発達させる効果もあり、むしろ正常な行動と考えられます。
しかし、3歳を過ぎても続いてしまうと歯並びや顎の骨などに悪影響が出てしまう可能性があります。
開咬(かいこう)といって前歯の噛み合わせに隙間が出来てしまうことで、奥歯でしか噛むことが出来ない状態になってしまったり、上顎前突(じょうがくぜんとつ)といっていわゆる出っ歯になってしまうことがあります。
それから、斜めから指を口に入れてしまう場合には歯の中心がずれてしまうこともあります。
指しゃぶりは本来、生活リズムが整い夢中で遊んだり、手や口を使う機会が増えてくると減ってくるといわれています。
指しゃぶりをやめる時期の目標は2歳半を目安とするのが良いとされています。
このころに歯並びへの影響が出始めていたり、指にたこが出来るほど頻回に強く吸っている場合はこれ以上習慣化しないように注意してあげましょう。
なかなかすぐにやめられないことが多いと思いますが、そのお子様に合った工夫を少しずつ進めていければと思います。
指しゃぶりをやめる方法の一例
①パパやママ、周りの大人の話を理解するようになってきたらお子様と向き合ってきちんとお話をする。
②眠たくなったときに指しゃぶりをしてしまう時はパパやママが手をつないであげることで安心感を与えてあげて、指を包み込んであげるようにする。
③指に好きなキャラクターなどが描いてあるテーピングテープや絆創膏を貼ったり、新しい靴下を手に履かせるなど指しゃぶりが出来ないようにする。
3歳半を過ぎでも指しゃぶりが続く場合はより積極的に対応していきたいですが、何よりもお子様と向き合って保育園やお家での心の不安を解消してあげることが大切です。
なお、保育園に入園したばかりや、下のお子様の出産前後など精神的に不安定な環境にあるときは仕方ありません。焦らずに見守ってあげながら少しずつ進めていきましょう。
指しゃぶりを解消しても乳歯が抜けた後に舌を前に突き出してしまったり、唇を噛んでしまう悪臭癖が原因で歯並びに悪影響が出てくることもありますので、お子様の気になる癖などがある場合にも定期検診を受診して頂くことでお気軽にご相談頂けます。
一生キレイな歯で過ごせるように早めの受診がおすすめです!!